プレイ回数
6
狙撃の実力を定量的に図るには二つの指標がある。それは狙撃の成功数と距離だ。狙撃用のスナイパーライフルの標準的な有効射程は800～1,500ｍ程とされており、対物ライフルで2,000mほどになる。条件によっては最大1.5倍ほどの距離でも有効射撃は可能になる。しかし、この距離で狙撃を成功させるには単純にスコープで標的を捉えるだけではなく気候環境や弾道予測など緻密な計算が必要になり、スナイパーの誰でもできる記録ではない。そのため狙撃距離はスナイパーの実力をみる一番分かりやすい記録だ。今回は戦場での狙撃の最長記録TOP20について紹介する。 ※写真は別銃です
用語一覧(20件)
20位 1,250m
1250m
2005年9月のイラクで米陸軍第69装甲連隊第2大隊所属のシャドー・スナイパー・チームのリーダー”ジム・ギリーランド軍曹”が記録した。使用されたライフルはレミントン・アームズ社のボルトアクション式のM24になり、弾丸は7.62×51mm NATO弾。1250mという距離は当時使用していた光学機器の能力を越えた距離だった。
19位 1,271ｍ
1271m
だいぶ古い記録になり、1864年12月の南北戦争で南軍の兵士が記録した。使用されたライフルはウィットワースライフルなり、当時の銃としては精度に秀でており、1300mの狙撃が可能だった。とはいっても現代の銃、弾丸と比較すれば精度は低く、光学機器も無い中で、この距離の狙撃を成功させたことは驚嘆に値する。
18位 1,280ｍ
1280m
1918年2月の第一次世界大戦でアメリカ遠征軍のハーバート・スレェイ曹長が記録した。使用された銃はM1903スプリングフィールド。M1903は当時、一般の兵士の標準的装備になり、狙撃用の銃という訳ではなかったが、精度に優れており、第二次大戦でも使われ、朝鮮戦争、ベトナム戦争では狙撃銃として使用された。
17位 1,310ｍ
1310m
2007年4月のイラクで米陸軍509歩兵連隊第3大隊所属のブランドン・マグァイア一等軍曹が記録した。イラクの前哨作戦基地イスカンダリヤに居た彼は幹線道路を監視している中、迫撃砲を運ぶ男を発見。8~10ノットの横風が吹き、砂嵐が近づく中で狙撃を成功させた。使用したライフルは対物ライフルで有名な50口径のバレットM82A1、使用した弾丸は12.7x99mm NA
16位 1,350ｍ
1350m
1985年のアフガニスタン紛争でソ連陸軍第345親衛独立空挺連隊所属のウラジーミル・イーリン軍曹が記録した。彼は1350ｍの距離からムジャヒディンの最高司令官を狙撃した。使用したのはセミオート狙撃銃のドラグノフSVDになり、弾丸は7.62×54mmR 7N1弾。
15位 1,380m
1380m
2007年11月にNATOの一員として参加していたノルウェー陸軍第3大隊に所属するスナイパーがアフガニスタンで記録した。使用したのはバレットM82A1になる。
14位 1,406ｍ
1406m
1874年6月のアメリカインディアン戦争でビリィ・ディクソンが記録した。彼はパイソンハンターで兵士では無かったが、自身のグループが先住民の攻撃を受けたことで戦争に参加。狩猟にも使っていた50-90シャープ・バッファロー・ライフル使っていた。
13位 1,614ｍ
1614m
2004年4月のイラクで米海兵隊第2海兵連隊第2大隊所属のスティーブ・レイチャート軍曹が記録した。パトロール中の海兵隊が敵のロケットランチャーと機銃の攻撃を受けて足止めをされていた。高所からの攻撃で海兵隊は反撃できずにてこずっていた。石油タンクの上で監視を行っていたスティーブは1600m離れた距離からバレットM82A3で狙撃を行い壁の向こう側にいた敵を無効化
12位 1,700ｍ
1700m
2016年1月のイエメン紛争でサウジアラビア陸軍のスナイパーが記録した。使用されたのはカナダのPGW Defense Technologies社製のLRT-3という50口径ライフルになる。
11位 1,853ｍ
1853m
2009年8月のアフガニスタンでスコットランド王室連隊ブラックウォッチ第3大隊所属のクリストファー・レイノルズ伍長が記録した。彼はタリバンの指揮官を狙撃するために3日間待ち続け、現れたグループから指揮官を特定して狙撃を成功させた。使用されたライフルはAccuracy International社のL115A3（AWM）、弾丸は.338 ラプアマグナム弾。
10位 1,920m
1920m
2009年9月のイラクで達成されたこの記録は映画にもなったネイビーシールズの伝説的英雄クリス・カイルの記録になる。映画『アメリカン・スナイパー』の中でも描かれているが、サドルシティの郊外で味方を何人も殺害してきた敵スナイパーを狙撃した時の記録になる。使用したライフルはマクミランTAC-338、弾丸が.338ラプアマグナム。
9位 2,092ｍ
2092m
2008年1月のアフガニスタンで米陸軍第91騎兵連隊第1飛行隊所属のニコラス・ランスタッドが記録した。彼は現地で岩に向かって射撃訓練を行っていた。ある日、的にしていた岩の近くにタリバン兵が立っていた。彼はそこまでの弾道の軌跡を把握しており、経験に沿って狙撃。一発目は外れたが二発目で当てた。使用したライフルはバレットM82A1になる。
8位 2,125ｍ
2125m
2013年8月に国連平和活動のミッションとしてコンゴ共和国に派遣されていた南アフリカ軍特殊部隊のスナイパーが記録した。使用されたライフルは南アフリカのDenel Mechem社製のDenel NTW-20対物ライフル、弾丸は14.5×114mm弾。
7位 2,286ｍ
2286m
1967年2月のベトナム戦争にて米国海兵隊第1海兵師団のカルロス・ハンコックが記録した。彼はベトナム戦争でM21ライフルを手に93名を狙撃したが、記録で使用されたのは重機関銃のM2ブローニングになる。このM2にはスコープが取り付けられ、シングルショットモードで撃った二発の弾丸は一発目に武器を積んだ自転車を破壊し、2発目に兵士を殺害した。
6位 2,300ｍ
2300m
2004年10月のイラク戦争で米陸軍第75レンジャー連隊第２レンジャー大隊所属のブライアン・クレーマー軍曹が記録した。使用したライフルはバレットM82A1。
5位 2,310ｍ
2310m
2002年3月のアフガニスタンでカナダ軍軽歩兵の狙撃チームに所属していてアロン・ペリーが記録した。アナコンダ作戦に参加していた彼はアルカイダとタリバンの狙撃に成功し、先ほどのカルロス・ハンコックの記録を34年ぶりに塗り替えた。使用したライフルはマクミラン社のTAC-50、弾丸は.50BMG（12.7x99mm NATO弾）。
4位 2430ｍ
2430m
アロン・ペリーの記録は数日後に同じ部隊の同僚ロブ・ファーロングによって更新される。彼は同じTAC-50を持って山腹に位置し、RPK機関銃で攻撃するタリバン兵を狙った。１発目は外れたが２発目で敵を仕留めた。その距離は先日アロンが打ち立てた記録を120ｍ更新する記録だった。
3位 2,475ｍ
2475m
2009年9月のアフガニスタンでイギリス陸軍王室騎兵隊所属のクレイグ・ハリソンが記録した。ヘルマンド州において味方を部隊を支援するため敵二人を狙撃、機関銃を無効化する。使用したライフルはL115A3。
2位 2,815ｍ
2815m
2012年4月のアフガニスタンでオーストラリア軍第2コマンド大隊特殊部隊所属のスナイパーが記録した。ヘルマンド州にあるタリバンの司令部を監視していた二人のスナイパーは司令官を発見、二人はほぼ同時に射撃を行い、内一発が標的を捉えた。使用したライフルはバレットM82A1になる。
1位 3,540ｍ
3540m
2017年5月のイラクにてカナダ軍特殊作戦司令部傘下の特殊部隊JTF-2所属のスナイパーが記録した。これでベスト5にはカナダ軍のスナイパーが３人ランクインしたことになる。使用するライフルも他の２人と同じTAC-50になる。3,540ｍという距離は発射から目標まで10秒もかかるという超長距離狙撃になる。
