鉄道唱歌 東海道篇

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汽笛一声新橋を~で有名な鉄道唱歌の歌詞です。すでに歌詞はパブリックドメインになっています。

用語一覧(264件)

001

汽笛一声新橋を

きてきいっせいしんばしを

002

はや我汽車は離れたり

はやわがきしゃははなれたり

003

愛宕の山に入りのこる

あたごのやまにいりのこる

004

月を旅路の友として

つきをたびじのともとして

005

右は高輪泉岳寺

みぎはたかなわせんがくじ

006

四十七士の墓どころ

しじゅうしちしのはかどころ

007

雪は消えても消えのこる

ゆきはきえてもきえのこる

008

名は千載の後までも

なはせんざいののちまでも

009

窗より近く品川の

まどよりちかくしながわの

010

臺場も見えて波白く

だいばもみえてなみしろく

011

海のあなたにうすがすむ

うみのあなたにうすがすむ

012

山は上總か房州か

やまはかづさかぼうしゅうか

013

梅に名をえし大森を

うめになをえしおおもりを

014

すぐれば早も川崎の

すぐればはやもかわさきの

015

大師河原は程ちかし

だいしがわらはほどちかし

016

急げや電氣の道すぐに

いそげやでんきのみちすぐに

017

鶴見神奈川あとにして

つるみかながわあとにして

018

ゆけば橫濱ステーション

ゆけばよこはますてーしょん

019

湊を見れば百船の

みなとをみればももふねの

020

煙は空を焦がすまで

けむりはそらをこがすまで

021

横須賀ゆきは乘替と

よこすかゆきはのりかえと

022

呼ばれておるゝ大船の

よばれておるるおおふなの

023

つぎは鎌倉鶴が岡

つぎはかまくらつるがおか

024

源氏の古跡や尋ね見ん

げんじのこせきやたずねみん

025

八幡宮の石段に

はちまんぐうのいしだんに

026

立てる一木の大鴨脚樹

たてるひときのおおいちょう

027

別當公曉のかくれしと

べっとうくぎょうのかくれしと

028

歴史にあるは此蔭よ

れきしにあるはこのかげよ

029

こゝに開きし頼朝が

ここにひらきしよりともが

030

幕府のあとは何かたぞ

ばくふのあとはいずかたぞ

031

松風さむく日は暮れて

まつかぜさむくひはくれて

032

こたへぬ石碑は苔あをし

こたえぬせきひはこけあおし

033

北は圓覺建長寺

きたはえんがくけんちょうじ

034

南は大佛星月夜

みなみはだいぶつほしづきよ

035

片瀬腰越江ノ島も

かたせこしごええのしまも

036

たゞ半日の道ぞかし

ただはんにちのみちぞかし

037

汽車より逗子を眺めつゝ

きしゃよりずしをながめつつ

038

はや横須賀に着きにけり

はやよこすかにつきにけり

039

見よやドツクに集まりし

みよやどっくにあつまりし

040

わが軍艦の壯大を

わがぐんかんのそうだいを

041

支線をあとに立ちかへり

しせんをあとにたちかえり

042

わたる相模の馬入川

わたるさがみのばにゅうがわ

043

海水浴に名を得たる

かいすいよくになをえたる

044

大磯みえて波すゞし

おおいそみえてなみすずし

045

国府津おるれば馬車ありて

こうづおるればばしゃありて

046

酒匂小田原とおからず

さかわおだわらとおからず

047

箱根八里の山道も

はこねはちりのやまみちも

048

あれ見よ雲の間より

あれみよくものあいだより

049

いでゝはくゞるトン子ルの

いでてはくぐるとんねるの

050

前後は山北小山驛

ぜんごはやまきたおやまえき

051

今も忘れぬ鐵橋の

いまもわすれぬてっきょうの

052

下ゆく水のおもしろさ

したゆくみずのおもしろさ

053

はるかに見えし富士の嶺は

はるかにみえしふじのねは

054

はや我そばに來りたり

はやわがそばにきたりたり

055

雪の冠雲の帶

ゆきのかんむりくものおび

056

いつもけだかき姿にて

いつもけだかきすがたにて

057

こゝぞ御殿場夏ならば

ここぞごてんばなつならば

058

われも登山をこゝろみん

われもとざんをこころみん

059

高さは一萬數千尺

たかさはいちまんすせんじゃく

060

十三州もたゞ一目

じゅうさんしゅうもただひとめ

061

三島は近年ひらけたる

みしまはきんねんひらけたる

062

豆州線路のわかれみち

ずしゅうせんろのわかれみち

063

驛には此地の名をえたる

えきにはこのちのなをえたる

064

官幣大社の宮居あり

かんべいたいしゃのみやいあり

065

沼津の海に聞えたる

ぬまづのうみにきこえたる

066

里は牛伏我入道

さとはうしぶせがにゅうどう

067

春は花さく桃のころ

はるははなさくもものころ

068

夏はすゞしき海のそば

なつはすずしきうみのそば

069

鳥の羽音におどろきし

とりのはおとにおどろきし

070

平家の話は昔にて

へいけのはなしはむかしにて

071

今は汽車ゆく富士川を

いまはきしゃゆくふじかわを

072

下るは身延の歸り舟

くだるはみのべのかえりぶね

073

世に名も高き興津鯛

よになもたかきこうづだい

074

鐘の音ひゞく清見寺

かねのねひびくせいけんじ

075

清水につゞく江尻より

しみずにつづくえじりより

076

ゆけば程なき久能山

ゆけばほどなきくのうざん

077

三保の松原田子の浦

みほのまつばらたごのうら

078

さかさにうつる富士の嶺を

さかさにうつるふじのねを

079

波にながむる船人は

なみにながむるふなびとは

080

夏も冬とや思ふらん

なつもふゆとやおもうらん

081

駿州一の大都會

すんしゅういちのだいとかい

082

静岡いでゝ安倍川を

しずおかいでてあべかわを

083

わたればこゝぞ宇津の谷の

わたればここぞうつのやの

084

山きりぬきし洞の道

やまきりぬきしほらのみち

085

鞘より抜けておのづから

さやよりぬけておのずから

086

草なぎはらひし御劔の

くさなぎはらいしみつるぎの

087

御威は千代に燃ゆる火の

みいつはちよにもゆるひの

088

焼津の原はこゝなれや

やいづのはらはここなれや

089

春さく花の藤枝も

はるさくはなのふじえだも

090

すぎて島田の大井川

すぎてしまだのおおいがわ

091

昔は人を肩にのせ

むかしはひとをかたにのせ

092

わたりし話も夢のあと

わたりしはなしもゆめのあと

093

いつしか又も暗となる

いつしかまたもやみとなる

094

世界は夜かトン子ルか

せかいはよるかとんねるか

095

小夜の中山夜泣石

さよのなかやまよなきいし

096

問へども知らぬよその空

とえどもしらぬよそのそら

097

掛川袋井中泉

かけがわふくろいなかいずみ

098

いつしかあとに早なりて

いつしかあとにはやなりて

099

さかまき來る天龍の

さかまききたるてんりゅうの

100

川瀬の波に雪ぞちる

かわせのなみにゆきぞちる

101

この水上にありと聞く

このみなかみにありときく

102

諏訪の湖水の冬げしき

すわのこすいのふゆげしき

103

雪と氷の懸橋を

ゆきとこおりのかけはしを

104

わたるは神か里人か

わたるはかみかさとびとか

105

琴ひく風の濱松も

ことひくかぜのはままつも

106

菜種に蝶の舞坂も

なたねにちょうのまいさかも

107

うしろに走る愉快さを

うしろにはしるゆかいさを

108

うたふか磯の波のこゑ

うたうかいそのなみのこえ

109

煙を水に横たへて

けむりをみずによこたえて

110

わたる濱名の橋の上

わたるはまなのはしのうえ

111

たもと涼しく吹く風に

たもとすずしくふくかぜに

112

夏ものこらずなりにけり

なつものこらずなりにけり

113

右は入海しづかにて

みぎはいりうみしずかにて

114

空には富士の雪しろし

そらにはふじのゆきしろし

115

左は遠州洋ちかく

ひだりはえんしゅうなだちかく

116

山なす波ぞ碎けちる

やまなすなみぞくだけちる

117

豊橋おりて乘る汽車は

とよはしおりてのるきしゃは

118

これぞ豊川稻荷道

これぞとよかわいなりみち

119

東海道にてすぐれたる

とうかいどうにてすぐれたる

120

海のながめは蒲郡

うみのながめはがまごおり

121

見よや徳川家康の

みよやとくがわいえやすの

122

おこりし土地の岡崎を

おこりしとちのおかざきを

123

矢矧の橋に残れるは

やはぎのはしにのこれるは

124

藤吉郎のものがたり

とうきちろうのものがたり

125

鳴海しぼりの産地なる

なるみしぼりのさんちなる

126

鳴海に近き大高を

なるみにちかきおおだかを

127

下りておよそ一里半

くだりておよそいちりはん

128

ゆけば昔の桶狹間

ゆけばむかしのおけはざま

129

めぐみ熱田の御やしろは

めぐみあつたのみやしろは

130

三種の神器の一つなる

さんしゅのじんぎのひとつなる

131

その草薙の神つるぎ

そのくさなぎのかみつるぎ

132

あふげや同胞四千萬

あおげやどうほうしせんまん

133

名たかき金の鯱は

なたかききんのしゃちほこは

134

名古屋の城の光なり

なごやのしろのひかりなり

135

地震のはなしまだ消えぬ

じしんのはなしまだきえぬ

136

岐阜の鵜飼も見てゆかん

ぎふのうかいもみてゆかん

137

父やしなひし養老の

ちちやしないしようろうの

138

瀧は今なほ大垣を

たきはいまなおおおがきを

139

三里へだてゝ流れたり

さんりへだててながれたり

140

孝子の名譽ともろともに

こうしのめいよともろともに

141

天下の旗は徳川に

てんかのはたはとくがわに

142

歸せしいくさの關が原

きせしいくさのせきがはら

143

草むす屍いまもなほ

くさむすかばねいまもなお

144

吹くか膽吹の山おろし

ふくかいぶきのやまおろし

145

山はうしろに立ち去りて

やまはうしろにたちさりて

146

前に來るは琵琶の海

まえにきたるはびわのうみ

147

ほとりに沿ひし米原は

ほとりにそいしまいばらは

148

北陸道の分岐点

ほくりくどうのぶんきてん

149

彦根に立てる井伊の城

ひこねにたてるいいのしろ

150

草津にひさぐ姥が餅

くさつにひさぐうばがもち

151

かはる名所も名物も

かわるめいしょもめいぶつも

152

旅の徒然のうさはらし

たびのとぜんのうさはらし

153

いよ/\近く馴れくるは

いよいよちかくなれくるは

154

近江の海の波のいろ

おうみのうみのなみのいろ

155

その八景も居ながらに

そのはっけいもいながらに

156

見てゆくたびの樂しさよ

みてゆくたびのたのしさよ

157

瀬田の長橋横に見て

せたのながはしよこにみて

158

ゆけば石山観世音

ゆけばいしやまかんぜおん

159

紫式部が筆のあと

むらさきしきぶがふでのあと

160

のこすはこゝよ月の夜に

のこすはここよつきのよに

161

粟津の松にことゝへば

あわづのまつにこととえば

162

答へがほなる風の聲

こたえがおなるかぜのこえ

163

朝日將軍義仲の

あさひしょうぐんよしなかの

164

滅びし深田は何かたぞ

ほろびしふかたはなにかたぞ

165

比良の高嶺は雪ならで

ひらのたかねはゆきならで

166

花なす雲にかくれたり

はななすくもにかくれたり

167

矢走にいそぐ船の帆も

やばせにいそぐふねのほも

168

見えてにぎはふ波の上

みえてにぎわうなみのうえ

169

堅田におつる雁がねの

かたたにおつるかりがねの

170

たえまに響く三井の鐘

たえまにひびくみいのかね

171

夕ぐれさむき唐崎の

ゆうぐれさむきからさきの

172

松には雨のかゝるらん

まつにはあめのかかるらん

173

むかしながらの山ざくら

むかしながらのやまざくら

174

にほふところや志賀の里

におうところやしがのさと

175

都のあとは知らねども

みやこのあとはしらねども

176

逢坂山はそのまゝに

おうさかやまはそのままに

177

大石良雄が山科の

おおいしよしおがやましなの

178

その隠家はあともなし

そのかくれがはあともなし

179

赤き鳥居の神さびて

あかきとりいのかみさびて

180

立つは伏見の稲荷山

たつはふしみのいなりやま

181

東寺の塔を左にて

とうじのとうをひだりにて

182

とまれば七條ステーション

とまればしちじょうすてーしょん

183

京都々々と呼びたつる

きょうときょうととよびたつる

184

驛夫のこゑも勇ましや

えきふのこえもいさましや

185

こゝは桓武のみかどより

ここはかんむのみかどより

186

千有餘年の都の地

せんゆうよねんのみやこのち

187

今も雲井の空たかく

いまもくもいのそらたかく

188

あふぐ清涼紫宸殿

あおぐせいりょうししんでん

189

東に立てる東山

ひがしにたてるひがしやま

190

西に聳ゆる嵐山

にしにそびゆるあらしやま

191

かれとこれとの麓ゆく

かれとこれとのふもとゆく

192

水は加茂川桂川

みずはかもがわかつらがわ

193

祇園清水知恩院

ぎおんしみずちおんいん

194

吉田黒谷眞如堂

よしだくろたにしんにょどう

195

ながれも清き水上に

ながれもきよきみなかみに

196

君がよまもる加茂の宮

きみがよまもるかものみや

197

夏は納涼の四條橋

なつはすずみのしじょうばし

198

冬は雪見の銀閣寺

ふゆはゆきみのぎんかくじ

199

櫻は春の嵯峨御室

さくらははるのさがおむろ

200

紅葉は秋の高雄山

もみじはあきのたかおやま

201

琵琶湖を引きて通したる

びわこをひきてとおしたる

202

疏水の工事は南禪寺

そすいのこうじはなんぜんじ

203

岩切り拔きて舟をやる

いわきりぬきてふねをやる

204

知識の進歩も見られたり

ちしきのしんぽもみられたり

205

神社佛閣山水の

じんじゃぶっかくさんすいの

206

外に京都の物産は

ほかにきょうとのぶっさんは

207

西陣織の綾錦

にしじんおりのあやにしき

208

友禪染の花もみぢ

ゆうぜんぞめのはなもみじ

209

扇おしろい京都紅

おうぎおしろいきょうとべに

210

また加茂川の鷺しらず

またかもがわのさぎしらず

211

みやげを提げていざ立たん

みやげをさげていざたたん

212

あとに名殘は殘れども

あとになごりはのこれども

213

山崎おりて淀川を

やまざきおりてよどがわを

214

わたる向ふは男山

わたるむこうはおとこやま

215

行幸ありし先帝の

ぎょうこうありしせんていの

216

かしこきあとぞ忍ばるゝ

かしこきあとぞしのばるる

217

淀の川舟さをさして

よどのかわぶねさおさして

218

くだりし旅はむかしにて

くだりしたびはむかしにて

219

またゝくひまに今はゆく

またたくひまにいまはゆく

220

煙たえせぬ陸の道

けむりたえせぬくがのみち

221

おくり迎ふる程もなく

おくりむかうるほどもなく

222

茨木吹田うちすぎて

いばらきすいたうちすぎて

223

はや大阪につきにけり

はやおおさかにつきにけり

224

梅田は我をむかへたり

うめだはわれをむかえたり

225

三府の一に位して

さんぷのいつにくらいして

226

商業繁華の大阪市

しょうぎょうはんかのおおさかし

227

豐太閤のきづきたる

ほうたいこうのきずきたる

228

城に師團はおかれたり

しろにしだんはおかれたり

229

こゝぞ昔のなにわの津

ここぞむかしのなにわのつ

230

こゝぞ高津の宮のあと

ここぞたかつのみやのあと

231

安治川口に入る舟の

あじかわぐちにいるふねの

232

煙は日夜たえまなし

けむりはにちやたえまなし

233

鳥も翔らぬ大空に

とりもかけらぬおおぞらに

234

かすむ五重の塔の影

かすむごじゅうのとうのかげ

235

佛法最初の寺と聞く

ぶっぽうさいしょのてらときく

236

四天王寺はあれかとよ

してんのうじはあれかとよ

237

大阪いでゝ右左

おおさかいでてみぎひだり

238

菜種ならざる畑もなし

なたねならざるはたもなし

239

神崎川のながれのみ

かんざきがわのながれのみ

240

淺黄にゆくぞ美しき

あさぎにゆくぞうつくしき

241

神崎よりはのりかへて

かんざきよりはのりかえて

242

ゆあみにのぼる有馬山

ゆあみにのぼるありまやま

243

池田伊丹と名にきゝし

いけだいたみとなにききし

244

酒の産地もとほるなり

さけのさんちもとおるなり

245

神戸は五港の一つにて

こうべはごこうのひとつにて

246

あつまる汽船のかず/\は

あつまるきせんのかずかずは

247

海の西より東より

うみのにしよりひがしより

248

瀬戸内がよひも交じりたり

せとうちがよいもまじりたり

249

磯にはながめ晴れわたる

いそにはながめはれわたる

250

和田のみさきを控へつゝ

わだのみさきをひかえつつ

251

山には絶えず布引の

やまにはたえずぬのひきの

252

瀧見に人ものぼりゆく

たきみにひとものぼりゆく

253

七度うまれて君が代を

ななたびうまれてきみがよを

254

まもるといひし楠公の

まもるといいしなんこうの

255

いしぶみ高き湊川

いしぶみたかきみなとがわ

256

ながれて世々の人ぞ知る

ながれてよよのひとぞしる

257

おもへば夢か時のまに

おもえばゆめかときのまに

258

五十三次はしりきて

ごじゅうさんつぎはしりきて

259

神戸のやどに身をおくも

こうべのやどにみをおくも

260

人に翼の汽車の恩

ひとにつばさのきしゃのおん

261

明けなば更に乘りかへて

あけなばさらにのりかえて

262

山陽道を進まゝし

さんようどうをすすままし

263

天氣は明日も望あり

てんきはあすものぞみあり

264

柳にかすむ月の影

やなぎにかすむつきのかげ

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