熱異常 - いよわ

死んだ変数で繰り返す

しんだへんすうでくりかえす

数え事が孕んだ熱

数え事が孕んだ熱

かぞえごとがはらんだねつ

どこに送るあてもなく

どこに送るあてもなく

どこにおくるあてもなく

哀れな独り言を記している

哀れな独り言を記している

あわれなひとりごとをしるしている

電撃と見紛うような

電撃と見紛うような

でんげきとみまがうような

恐怖が血管の中に混ざる

恐怖が血管の中に混ざる

きょうふがけっかんのなかにまざる

微粒子の濃い煙の向こうに

微粒子の濃い煙の向こうに

びりゅうしのこいけむりのむこうに

黒い鎖鎌がついてきている

黒い鎖鎌がついてきている

くろいくさりがまがついてきている

消去しても消去しても消去しても

消去しても消去しても消去しても

しょうきょしてもしょうきょしてもしょうきょしても

なくならないの

なくならないの

なくならないの

とうに潰れていた喉

とうに潰れていた喉

とうにつぶれていたのど

叫んだ音はすでに列を成さないで

叫んだ音はすでに列を成さないで

さけんだおとはすでにれつをなさないで

安楽椅子の上

安楽椅子の上

あんらくいすのうえ

腐りきった三日月が笑っている

腐りきった三日月が笑っている

くさりきったみかづきがわらっている

もう

もう

もう

すぐそこまで

すぐそこまで

すぐそこまで

すぐそこまで

すぐそこまで

すぐそこまで

すぐそこまで

すぐそこまで

すぐそこまで

すぐそこまで

すぐそこまで

すぐそこまで

すぐそこまで

すぐそこまで

すぐそこまで

すぐそこまで

すぐそこまで

すぐそこまで

すぐそこまで

すぐそこまで

すぐそこまで

すぐそこまで

すぐそこまで

すぐそこまで

なにかが来ている

なにかが来ている

なにかがきている

大声で泣いた後

大声で泣いた後

おおごえでないたあと

救いの旗に火を放つ人々と

救いの旗に火を放つ人々と

すくいのはたにひをはなつひとびとと

コレクションにキスをして

コレクションにキスをして

これくしょんにきすをして

甘んじて棺桶に籠る骸骨が

甘んじて棺桶に籠る骸骨が

あまんじてかんおけにこもるがいこつが

また

また

また

どうかしている

どうかしている

どうかしている

どうかしている

どうかしている

どうかしている

どうかしている

どうかしている

どうかしている

どうかしている

どうかしている

どうかしている

どうかしている

どうかしている

どうかしている

どうかしている

どうかしている

どうかしている

どうかしている

どうかしている

どうかしている

どうかしている

どうかしている

どうかしている

そう囁いた

そう囁いた

そうささやいた

未来永劫 誰もが

未来永劫 誰もが

みらいえいごうだれもが

救われる理想郷があったなら

救われる理想郷があったなら

すくわれるりそうきょうがあったなら

そう口を揃えた大人たちが

そう口を揃えた大人たちが

そうくちをそろえたおとなたちが

乗り込んだ船は爆ぜた

乗り込んだ船は爆ぜた

のりこんだふねははぜた

黒い星が

黒い星が

くろいほしが

黒い星が

黒い星が

くろいほしが

黒い星が

黒い星が

くろいほしが

黒い星が

黒い星が

くろいほしが

黒い星が

黒い星が

くろいほしが

黒い星が

黒い星が

くろいほしが

黒い星が

黒い星が

くろいほしが

黒い星が

黒い星が

くろいほしが

彼らを見ている

彼らを見ている

かれらをみている

哭いた閃光が目に刺さる

哭いた閃光が目に刺さる

ないたせんこうがめにささる

お別れの鐘が鳴る

お別れの鐘が鳴る

おわかれのかねがなる

神が成した歴史の

神が成した歴史の

かみがなしたれきしの

結ぶ答えは砂の味がする

結ぶ答えは砂の味がする

むすぶこたえはすなのあじはする

死んだ変数で繰り返す

死んだ変数で繰り返す

しんだへんすうでくりかえす

数え事が孕んだ熱

数え事が孕んだ熱

かぞえごとがはらんだねつ

誰かの澄んだ瞳の色をした星に問いかけている

誰かの澄んだ瞳の色をした星に問いかけている

だれかのすんだひとみのいろをしたほしにといかけている

拾い切れなくなる悲しみは

拾い切れなくなる悲しみは

ひろいきれなくなるかなしみは

やがて流れ落ち塩になる

やがて流れ落ち塩になる

やがてながれおとしおになる

祈り

祈り

いのり

苦しみ

苦しみ

くるしみ

同情

同情

どうじょう

憐れみにさえ

憐れみにさえ

あわれみにさえ

じきに値がつく

じきに値がつく

じきにねがつく

いま背を向けても

いま背を向けても

いませをむけても

背を向けても

背を向けても

せをむけても

背を向けても

背を向けても

せをむけても

背を向けても

背を向けても

せをむけても

背を向けても

背を向けても

せをむけても

背を向けても

背を向けても

せをむけても

背を向けても

背を向けても

せをむけても

背を向けても

背を向けても

せをむけても

鮮明に聞こえる悲鳴が

鮮明に聞こえる悲鳴が

せんめいにきこえるひめいが

幸福を手放す事こそ

幸福を手放す事こそ

こうふくをてばなすことこそ

美学であると諭す魚が

美学であると諭す魚が

びがくであるとさとすさかなが

自意識の海を泳ぐ

自意識の海を泳ぐ

じいしきのうみをおよぐ

垂れ流した血の匂いが立ちこめる

垂れ流した血の匂いが立ちこめる

たれだしたちのにおいがたちこめる

黒い星が

黒い星が

くろいほしが

黒い星が

黒い星が

くろいほしが

黒い星が

黒い星が

くろいほしが

黒い星が

黒い星が

くろいほしが

黒い星が

黒い星が

くろいほしが

黒い星が

黒い星が

くろいほしが

黒い星が

黒い星が

くろいほしが

黒い星が

黒い星が

くろいほしが

私を見ている

私を見ている

わたしをみている

死んだ変数で繰り返す

死んだ変数で繰り返す

しんだへんすうでくりかえす

数え事が孕んだ熱

数え事が孕んだ熱

かぞえごとがはらんだねつ

どこに送るあても無く

どこに送るあても無く

どこにおくるあてもなく

哀れな独り言を記している

哀れな独り言を記している

あわれなひとりごとをしめしている

泣いた細胞が海に戻る

泣いた細胞が海に戻る

ないたさいぼうがうみにもどる

世迷言がへばりつく

世迷言がへばりつく

よまいごとがへばりつく

燕が描いた軌跡を

燕が描いた軌跡を

つばめがかいたきせきを

なぞるように灰色の雲が来ている

なぞるように灰色の雲が来ている

なぞるようにはいいろのくもがきている

編んだ名誉で明日を乞う

編んだ名誉で明日を乞う

あんだめいよであすをこう

希望で手が汚れてる

希望で手が汚れてる

きぼうでてがよごれてる

あなたの澄んだ瞳の

あなたの澄んだ瞳の

あなたのすんだひとみの

色をした星に問いかけている

色をした星に問いかけている

いろをしたほしにといかけている

手を取り合い

手を取り合い

てをとりあい

愛し合えたら

愛し合えたら

あいしあえたら

ついに叶わなかった夢を殺す

ついに叶わなかった夢を殺す

ついにかなわなかったゆめをころす

思考の慣れ果て

思考の慣れ果て

しこうのなれはて

その中枢には熱異常が起こっている

その中枢には熱異常が起こっている

そのちゅうすうにはねついじょうがおこっている

現実じゃない

現実じゃない

げんじつじゃない

こんなの

こんなの

こんなの

現実じゃない

現実じゃない

げんじつじゃない

こんなの

こんなの

こんなの

現実じゃない

現実じゃない

げんじつじゃない

こんなの

こんなの

こんなの

現実じゃない

現実じゃない

げんじつじゃない

こんなの

こんなの

こんなの

耐えられないの

耐えられないの

たえられないの

とうに潰れていた喉

とうに潰れていた喉

とうにつぶれていたのど

叫んだ音は既にに列を成さないで

叫んだ音は既にに列を成さないで

さけんだおとはすでにれつをなさない

安楽椅子の上

安楽椅子の上

あんらくいすのうえ

腐り切った三日月が笑っている

腐り切った三日月が笑っている

くさりきったみかづきがわらっている

もう

もう

もう

すぐそこまで

すぐそこまで

すぐそこまで

すぐそこまで

すぐそこまで

すぐそこまで

すぐそこまで

すぐそこまで

すぐそこまで

すぐそこまで

すぐそこまで

すぐそこまで

すぐそこまで

すぐそこまで

すぐそこまで

すぐそこまで

すぐそこまで

すぐそこまで

すぐそこまで

すぐそこまで

すぐそこまで

すぐそこまで

すぐそこまで

すぐそこまで

すぐそこまで

なにかが来ている

なにかがきている