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89
作詞 : カンザキイオリ 作曲 : カンザキイオリ 編曲 : カンザキイオリ 発売 : 2017/08/06
用語一覧(95件)
「死にたいなんて言うなよ。」
しにたいなんていうなよ
「諦めないで生きろよ。」
あきらめないでいきろよ
そんな歌が正しいなんて
そんなうたがただしいなんて
馬鹿げてるよな。
ばかげてるよな
実際自分は死んでもよくて
じっさいじぶんはしんでもよくて
周りが死んだら悲しくて
まわりがしんだらかなしくて
「それが嫌だから」っていう
それがいやだからっていう
エゴなんです。
えごなんです
他人が生きてもどうでもよくて
たにんがいきておどうでもよくて
誰を嫌うこともファッションで
だれかをきらうこともふぁっしょんで
それでも「平和に生きよう」
それでもへいわにいきよう
なんて素敵なことでしょう。
なんてすてきなことでしょう
画面の先では誰かが死んで
がめんのさきではだれかがしんで
それを嘆いて誰かが歌って
それをなげいてだれかがうたって
それに感化された少年が
それにかんかされたしょうねんが
ナイフを持って走った。
ないふをもってはしった
僕らは命に嫌われている。
ぼくらはいのちにきらわれている
価値観もエゴも押し付けて
かちかんもえごもおしつけて
いつも誰かを殺したい歌を
いつもだれかをころしたいうたを
簡単に電波で流した。
かんたんにでんぱでながした
僕らは命に嫌われている。
ぼくらはいのちにきらわれている
軽々しく死にたいだとか
かるがるしくしにたいだとか
軽々しく命を見てる
かるがるしくいのちをみてる
僕らは命に嫌われている。
ぼくらはいのちにきらわれている
お金がないので今日も
おかねがないのできょうも
一日中惰眠を謳歌する。
いちにちじゅうだみんをおうかする
生きる意味なんて見出せず、
いきるいみなんてみだせず
無駄を自覚して息をする。
むだをじかくしていきをする
「寂しい」なんて言葉で
さびしいなんてことばで
この傷が表せていいものか
このきずがあらわせていいものか
そんな意地ばかり抱え
そんないじばかりかかえ
今日も一人ベットで眠る
きょうもひとりべっとにねむる
少年だった僕たちは
しょうねんだったぼくたちは
いつか青年に変わっていく。
いつかせいねんにかわっていく
年老いていつか
としおいていつか
枯葉のように
かれはのように
誰にも知られず朽ちていく。
だれにもしられずくちていく
不死身の体を手に入れて
ふじみのからだをてにいれて
一生死なずに生きていく。
いっしょうしなずにいきていく
そんなSFを妄想してる。
そんなsfをもうそうしてる
自分が死んでもどうでもよくて
じぶんがしんでもどうでもよくて
それでも周りに生きて欲しくて
それでもまわりにいきてほしくて
矛盾を抱えて生きてくなんて
むじゅんをかかえていきてくなんて
怒られてしまう。
おこられてしまう
「正しいものは正しくいなさい。」
ただしいものはただしくいなさい
「死にたくないなら生きていなさい。」
しにたくないならいきていなさい
悲しくなるなら
かなしくなるなら
それでもいいなら
それでもいいなら
ずっと一人で笑えよ。
ずっとひとりでわらえよ
僕らは命に嫌われている。
ぼくらはいのちにきらわれている
幸福の意味すらわからず、
こうふくのいみすらわからず
産まれた環境ばかり憎んで
うまれたかんきょうばかりにくんで
簡単に過去ばかり呪う。
かんたんにかこばかりのろう
僕らは命に嫌われている。
ぼくらはいのちにきらわれている
さよならばかりが好きすぎて
さよならばかりがすきすぎて
本当の別れなど知らない
ほんとうのわかれなどしらない
僕らは命に嫌われている。
ぼくらはいのちにきらわれている
幸福も
こうふくも
別れも
わかれも
友情も
ゆうじょうも
愛情も
あいじょうも
滑稽な夢の戯れで
こっけいなゆめのたわむれで
全部カネで買える代物。
ぜんぶかねでかえるしろもの
明日、死んでしまうかもしれない
あしたしんでしまうかもしれない
すべて、無駄になるかもしれない。
すべでむだになるかもしれない
朝も
あさも
夜も
よるも
春も
はるも
秋も
あきも
変わらず誰かがどこかで死ぬ。
かわらずだれかがどこかでしぬ
夢も
ゆめも
明日も
あすも
何もいらない。
なにもいらない
君が生きていたなら
きみがいきていたなら
それでいい。
それでいい
そうだ。
そうだ
本当は
ほんとうは
そういうことが歌いたい。
そういうことがうたいたい
命に嫌われている。
いのちにきらわれている
結局いつかは死んでいく。
けっきょくいつかはしんでいく
君だって
きみだって
僕だって
ぼくだって
いつかは
いつかは
枯葉のように朽ちてく。
かれはのようにくちてく
それでも僕らは必死に生きて
それでもぼくらはひっしにいきて
命を必死に抱えて生きて
いのちをひっしにかかえていきて
殺して
ころして
足掻いて
あがいて
笑って
わらって
抱えて
かかえて
生きて、
いきて
生きて、
いきて
生きて、
いきて
生きて、
いきて
生きろ。
いきろ