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【宇宙用語が満載!】天文・宇宙なタイピングゲーム「宇宙打」(ソラウチ)のAnkeyバージョン。 宇宙の天体・人工衛星・探査機・ロケット・観測機器などなど…宇宙の用語を打ち込んでタイピングの腕も磨いちゃおう!! ★用語解説は2004年当時の初代のものです。一部最新のものと異なる可能性があります。(逆に今とどう違うか考えてみても面白いですね☆!) ★時々思い出したかのように出てくる画像は、自分や友人が撮影したものや自作の画像などです。 ★説明文の文字数は本家のものから一部編集して短くしています。 「宇宙打」は2004年に有志で開発されたFlashタイピングゲームです。2023年現在Unity/WebGL版として換装して運営しています。 https://sorauchi.com/
用語一覧(120件)
太陽
たいよう
太陽系の中核を成し、距離約1億5000万kmと地球から最も近くにある恒星です。その直径は地球の109倍、質量は同33万倍にもなります。可視光で見える表面は温度約6000度で黒点などの現象が観測でき、約27日周期で自転しています。
水星
すいせい
太陽系の第一惑星で、直径は地球の約3分の1、表面は多数のクレーターで覆われていて見かけが月に似ています。表面温度は日の当たる昼は430℃にもなり、対照的に夜は-160℃まで冷え込みます。自転周期は約59日で、太陽の周りを回る公転周期は約88日です。
金星
きんせい
太陽系の第二惑星で、大きさは地球とほぼ同程度、90気圧にもなる濃い二酸化炭素の大気を持っています。温室効果のため表面温度は約470℃にもなり、上空には硫酸の雲が浮かんでいます。この惑星は自転周期(243日)が公転周期(225日)よりも長く、しかも他の惑星とは逆の向きに自転しています。
地球
ちきゅう
太陽系の第三惑星で、太陽からの距離は約1億5000万km、窒素と酸素からなる1気圧の大気と表面の約70%を覆う海を持ち、現在生命が存在している唯一の惑星です。隕石や地球岩石の研究から、地球は46億年前に太陽系星雲の中で誕生し、その後10億年ぐらいの間に大気と海が形成されたと考えられています。
火星
かせい
太陽系の第四惑星で、直径は地球の約半分、薄い二酸化炭素の大気を持ち、表面はさびた鉄を主成分とする赤い土に覆われています。地球に似て四季の変化があり、表面温度は25℃(赤道・夏)から-136℃(極地方、冬)まで幅があります。太陽系最大の山オリンポスやマリネリス峡谷などダイナミックな地形に富み、かつて大量の水があった可能性が示されています。
木星
もくせい
太陽系の第五惑星で、直径は地球の約11倍、水素とヘリウムを主成分とする太陽系最大のガス惑星です。質量は地球の318倍で、これは太陽系内の他の惑星をすべて足し合わせた量よりも大きい値です。大気上層の温度は-140℃で、自転周期が約10時間と非常に速いために大気中の硫化水素やアンモニアの雲が流されていくつもの縞模様が見えています。
土星
どせい
太陽系の第六惑星で、直径は地球の約9倍、木星と同じく水素とヘリウムを主成分とする太陽系で二番目に大きいガス惑星です。土星のガスの密度は水よりも小さく、仮に巨大なプールに入れられれば水上に浮くと言われています。土星を特徴づける美しいリングは、砂粒大から乗用車大までの大きさの氷が無数に集まって出来ています。
天王星
てんのうせい
太陽系の第七惑星で、1781年イギリスのウィリアム・ハーシェルによって発見されました。太陽からの距離は約29億km、惑星の直径は地球の約4倍で太陽系第三位の大きさを誇るガスと氷の惑星です。特徴は自転軸が横倒しになっていることで、そのため太陽が北極の真上に一日中(17時間15分)輝いている時期があります。
海王星
かいおうせい
太陽系の第八惑星で、太陽からの距離約45億km、直径が地球の約4倍あるガスと氷の惑星です。この惑星は史上初めて天体力学の計算から存在が予測されたもので、イギリスのアダムスとフランスのルベリエがその大きさと軌道・位置を計算し、これに基づいて1846年にドイツのガレが観測したところ開始わずか30分ほどで予測とほとんど違わない位置に発見しました。
めい王星
めいおうせい
太陽系の第九惑星(2003年時点)で、太陽からの距離約59億km、直径2300kmで9惑星の中で一番小さく、主な成分はメタンなどの氷と考えられています。めい王星も海王星と同様に天体力学から存在が予測されたもので、1915年アメリカのパーシバル・ローウェルが計算し、1930年にクライド・トンボーが発見しました。
小惑星
しょうわくせい
主に火星と木星の間(小惑星帯)を公転している大小さまざまな無数の岩石天体を小惑星といいます。第一号は1801年1月1日にイタリアのピアッツィが発見したセレス(直径910km)で、以降2003年5月までに約58000個見つかり、現在も年1万個程度が新たに登録されています。
惑星
わくせい
主星となる恒星(太陽系では太陽)の周りを回っていて自らは光を出さない星を惑星と言います。惑星はさらに、岩石を主とする地球程度の質量の「地球型惑星」と表面が水素などのガスで覆われた質量の大きい「木星型惑星」に分類され、太陽系では水星・金星・地球・火星が前者、木星・土星・天王星・海王星が後者に当てはまります。
衛星
えいせい
惑星の周りを回っている小天体を衛星と言います。衛星の出来方には主に二つの説があり、木星や土星などの木星型惑星では惑星誕生時に周りを取りまいていたガス円盤から多数の衛星が出来たと考えられています(写真)。一方、火星のフォボス・ダイモスは、すでにあった小天体が惑星の近くを通過したときに捕らえられたものと考えられています。
月
つき
地球の衛星。英語で書くとthe Moon。地球の半径の1/4で、重力は1/6。人類が地球以外で唯一降り立った星。月の起源については諸説あるが、現在では火星サイズの天体が地球に衝突して出来たというジャイアント・インパクト説が最も有力である。その目立つ存在から、世界各国に伝説や神話が数多く存在する。またその模様をいろいろな形に見立てるが、日本ではウサギが有名。
彗星
すいせい
彗星は太陽系の天体のひとつで、水や炭酸ガスなどが凍結した小天体です。太陽に近づくと表面の成分が溶けて、明るく美しい尾を出します。尾には「ダストテイル」と「イオンテイル」があり、前者は太陽と反対の方向に曲線状に伸びて白っぽく見え、後者は太陽と反対の方向に直線状に伸びて青っぽく見えます。
いん石
いんせき
地球以外の天体由来の岩石で、地球大気に飛び込んで燃え尽きずに地表まで落ちてきたものをいいます。隕石は岩石と鉄の割合から、大きく「石質隕石」「石鉄隕石」「隕鉄」の三つに分けられます。隕石は世界中で発見されており、日本でも今までに約50個ほどが確認されています。
太陽系
たいようけい
太陽系は、太陽とその周りを回る9つの惑星、その惑星の周りを周る衛星、さらに彗星や小惑星などといった小天体で構成されています。太陽系は銀河系の中にあり、銀河系の中心から2万5000光年ほど離れた場所に位置していて、約2億年の歳月をかけて銀河系中心の周りを回っています。
宇宙
うちゅう
地上より上空100km以上先の空間。しかし地球も宇宙の一部です。宇宙は何もない無から、あるとき、ほんの小さな点が生まれ、それが突然急速にふくらみはじめ、空間と時間と物質が生まれたと考えられています。宇宙の誕生をビッグバンといいます。宇宙は約137億年前に誕生し、膨張を続け、約46億年前に太陽系を作ったと推定されています。
黄道
こうどう
黄道(「こうどう」と読む)とは、みかけ上の太陽の通り道のことです。地球は太陽の周りを回っていますが、地球から見ると1年を通してまるで太陽が宇宙の中を移動しているように見えます。そのみちすじを示したものが黄道で、よく星図と一緒に示されています。また、黄道付近には時々見慣れない明るい星が見られることがありますが、これは太陽系の惑星です。
光年
こうねん
「光年」(こうねん)とは天文学でよく使う長さの単位で、1光年は「光が1年間に進むことができる距離」をあらわしています。光は1秒間で地球を7周半(およそ30万km)も周ることが出来るので、1年間に直すとおよそ10兆kmも進むことが出来ます。これは、1秒間で10km進める高速のロケットを使っても、到着まで3万年もかかってしまうようなとても長い距離です。
黒点
こくてん
可視光で太陽を観測したとき、その表面に見える黒い斑点を黒点といいます。この部分は強い磁力線の束が存在し周りに比べて約1500度温度の低い領域で、この温度差のために黒く見えています。黒点の全体数や各黒点の形・大きさは時間の経過にともなって変化します。
星座
せいざ
古来から人々は、夜空を見上げ星の動きを頼りに生活をしてきました。そして、明るい星に名前をつけ、星の並びを線で結び夜空に絵を描いていきました。これが星座の始まりです。現在よく知られている星座は、メソポタミア地方(現在のイラク)で作られたものがギリシアに伝わり、神話と結びついたものですが、中国や日本にも独自の星座が作られていました。
流星
りゅうせい
宇宙に漂っている非常に小さな塵が地球の大気に飛び込むと、地球大気との摩擦で周囲の気体をプラズマ化させて輝きます。これが流星(流れ星)です。流星の元となる塵は、直径が数ミクロンから数ミリという、非常に小さなものです。しかし、高速で地球大気に飛び込むため(しし座流星群では秒速70キロ)あのように明るく輝くのです。
ロケット
ろけっと
人工衛星や人間を宇宙へ送り出すための装置です。燃料を燃やしてガスをふき出した反動で飛ぶ仕組みになっています。ロケットは初め、戦争や軍事のミサイルが目的で開発が進みましたが、第二次世界大戦後にアメリカとソ連が競って宇宙開発をし、今ではヨーロッパ、日本、中国など様々な国でロケットを作っています。
星雲
せいうん
星雲はガスやチリが集まったもので、地球上からは雲のように見えます。不規則な形に広がったガス体からなりおもに天の川の近くに集中して見られる散光星雲、球状のガス天体で赤色巨星が一生の終わりを迎えるときに放出したガスが中心の星の光を受けて輝いている惑星状星雲、後ろにある明るい天体から光を吸収し暗い暗黒星雲などのタイプがあります。
星団
せいだん
たくさんの星の集団です。銀河系円盤部に存在し分子雲からできたばかりの若い星が数百個ほど不規則に集まった散開星団、銀河を取り囲むように存在し比較的古い数万から数百万個もの星が球状に密集した球状星団の大きく2つのタイプがあります。散開星団としてはおうし座のプレアデス星団、球状星団としてはヘルクレス座のM13などが代表例です。
天の川
あまのがわ
天の川は、天に流れる川のように見えることからその名で呼ばれ、世界中でも川や道として考えられていました。しかし実際は無数の星の集まりで、それを初めて観測で確認したのはガリレオ・ガリレイでした。天の川は銀河系そのもので、この銀河系に太陽系が属しています。
日食
にっしょく
地球上から見て太陽が月によって隠される現象を日食と言います。写真のように一部分だけが隠される部分日食、重なった月から太陽の縁がはみだして金のリングに見える金環(きんかん)日食、太陽が完全に隠されてまわりのコロナが見える皆既(かいき)日食というように見え方によって3つのタイプがあります。
月食
げっしょく
月が地球の影に入るために、地球上から見て月の一部または全体が隠される現象です。前者を部分月食、後者を皆既月食と言います。また、肉眼ではよくわからない半影月食と呼ばれるものもあります。皆既月食では、月が完全に隠されるとまったく見えなくなるわけではなく、赤銅色に見えるようになります。
銀河
ぎんが
1億~1兆個もの膨大な数の星と星間物質などが集まっている天体を銀河といいます。一般的には、星が球状に集まった中心部のまわりを渦を巻くように星が取り巻いている「渦巻銀河」が知られていますが、棒のように細長い「棒渦巻銀河」や、恒星だけが楕円状に集まった「楕円銀河」など、いくつかの種類があります。
コロナ
ころな
太陽の周辺にある非常に高温で希薄な発光ガスの広がりをコロナ(ラテン語で冠という意味)といいます。ガスが希薄なため皆既日食の時かコロナグラフという特殊な望遠鏡を使わないと観測できません。コロナ光の観測と計算からその温度は100~200万度にもなることがわかっていますが、これは太陽表面よりもはるかに高温であり「コロナ加熱の謎」として現在でもよくわかっていません。
クレーター
くれーたー
隕石孔とも言い、他の天体が衝突してできた穴のことです。月をはじめ水星など、多くの天体に見ることができます。クレーターの大きさ・形は、衝突した天体の質量・体積、衝突した角度や衝突時の速度によって決まります。地球上にもクレーターが多数ありましたが、風化作用や地殻変動によって大部分が失われてしまいました。
北極星
ほっきょくせい
いつも北の方角に輝く星として、昔から方角を知る目印とされてきました。現在はこぐま座の2等星が北極星ですが、地軸の首振り運動(歳差運動)によって紀元前1800年はツバーン(りゅう座の4等星)、今から1万3000年後はベガ(こと座の0等星)と変わっていきます。また、北極星は地平線からの高さがその土地の緯度と同じになります。
パルサー
ぱるさー
電波、光、X線、ガンマ線などを規則的な周期で発している天体です。周期は1ミリ秒(0.001秒)~4秒程度のものが発見されています。電磁波の発生軸と回転軸の不一致によりパルス波が発せられているように見えるために、この名前がついています。代表的なパルサーとして、1054年に起こった超新星爆発の残骸である「かに星雲」の中心に周期0.033秒の光パルサーがあります。
赤色巨星
せきしょくきょせい
恒星が進化の終わりに赤く大きく膨らんだものを赤色巨星といいます。赤色巨星の直径はおよそ太陽の直径の数十倍~数百倍程度です。主な赤色巨星に、おうし座のアルデバランがあります。赤色巨星の中でも、太陽の直径の数百倍以上に膨れ上がったものを赤色超巨星といいます。オリオン座のベテルギウスやさそり座のアンタレスなどが代表的です。これらの赤色巨星はみな、年老いた星です。
人工衛星
じんこうえいせい
気象・地球観測、放送・通信、天文観測・惑星探査などの目的で宇宙へ打ち上げられる観測機器を人工衛星といいます。打ち上げにはロケットやスペースシャトルなどを使用します。私たちが遠く離れた海外のテレビ放送を見られるのも、天気予報で気象図が確認できるのも、天文観測の写真やデータに夢を馳せることが出来るのもすべて人工衛星のおかげです。
ニュートリノ
にゅーとりの
星の内部や原子炉などの原子核反応にともなって発生する素粒子の一種で、電気を帯びておらず他の物質と反応することが極端に少ない性質があります。1931年にパウリが仮説を提唱し1959年に原子炉実験で初めて存在が実証されました。1987年には超新星由来のニュートリノが小柴昌俊らのカミオカンデチームによって検出されました。
地球外生命体
ちきゅうがいせいめいたい
地球以外に存在する生命体を、地球外生命体と総称します。まだ生命体そのものは見つかっていませんが、地球のような環境が普遍的に存在するかどうかについては研究が進みつつあります。もっと直接的に地球外文明からの電波を受信しようというプロジェクトも行われています。この広い宇宙のどこかには、もしかしたら私たちと同じようにタイピングゲームに興じる生命がいるかもしれません。
太陽系外惑星
たいようけいがいわくせい
太陽以外の星のまわりにも、数多くの惑星が発見されています。1995年の太陽系外惑星の初検出以来、すでに100を超える恒星のまわりに惑星が見つかっています。観測技術の限界から、地球のような小さな惑星はまだ見つかっていませんが、木星のような巨大惑星が中心の星のすぐ近くを回っているような奇妙な惑星系も見つかっています。
赤方偏移
せきほうへんい
ハッブルの法則によれば、遠方の銀河ほど私たちから大きな速度で遠ざかっています。そのような銀河から来る光は、銀河の遠ざかる速度に比例し て赤い波長の方へ伸びています。ちょうどドップラー効果のようなこの現象を赤方偏移といいます。遠方の天体までの 距離は正確にはわかりませんので、便宜上この赤方偏移を距離の目安として使います (赤方偏移が大きいほど遠い天体です)。
天文単位
てんもんたんい
太陽と地球との距離を1とした長さの単位で、記号は「AU(えーゆー)」です。「1天文単位(1AU)」は、約1億5千万kmです。天文単位は、太陽系内の距離を示す時によく使います。太陽から惑星までの距離を「AU」を使って表すと、水星:0.39AU、金星:0.72AU、地球:1.00AU、火星:1.52AU、木星:5.20AU、のようになります。
夏の大三角形
なつのだいさんかっけい
こと座のベガ(0等星)、わし座のアルタイル(1等星)、はくちょう座のデネブ(1等星)を結んでできる大きな二等辺三角形で、都会の明るい空でも簡単に見つけることができ、夏の星座を探すときのよい目印となります。たとえば、ベガとデネブを結ぶ線で三角形を折り返すとアルタイルの位置に北極星を、それぞれ見つけることができます。
黄道12星座
こうどう12せいざ
黄道に位置するおひつじ座・おうし座・ふたご座・かに座・しし座・おとめ座・てんびん座・さそり座・いて座・やぎ座・みずがめ座・うお座の12個の星座のことで、誕生日の星座としても知られています。誕生日の星座は、自分が生まれた日に太陽がいる方向にある星座なので、残念ながら自分の誕生日には見ることができません。
冬の大三角形
ふゆのだいさんかっけい
オリオン座のベテルギウス(0等星)、おおいぬ座のシリウス(-1等星)、こいぬ座のプロキオン(0等星)を結んでできる大きな正三角形で、都会の明るい空でも簡単に見つけることができます。冬の大三角形の内側にはいっかくじゅう座という星座があります。そこにはバラ星雲NGC2247やわし星雲IC2177など数多くの散光星雲があり、今まさに星が生まれようとしています。
プロミネンス
ぷろみねんす
太陽は薄い大気に覆われています。この大気は不安定で時々上空に吹き上げられます。これがプロミネンスです。静かなものや活発なものがあり、形もさまざまです。その高さは地球の直径くらいから,時には地球の100倍にもなります。見え方としては太陽の縁では明るく見え、太陽面上では暗い筋のように見えます。
膨張宇宙論
ぼうちょううちゅうろん
過去から未来永劫に至るまで宇宙は一定の状態であるという定常宇宙論に対し、宇宙それ自身が膨張しているとする考え方を膨張宇宙論と呼びます。膨張宇宙論としては、ビッグバンから宇宙は始まったとするビッグバン理論が有名ですが、近年では遠方超新星の観測から宇宙が加速膨張をしていることがわかってきました。なぜ宇宙は加速膨張するのか、その謎はまだ解明されていません。
メシエ天体
めしえてんたい
メシエ天体とは,メシエカタログに載っている天体の事です。メシエカタログとは、フランスのシャルル・メシエという天文学者が彗星探しをしている中で、彗星と紛らわしい天体(星雲・星団・銀河など)があったため、それらを表にしてまとめたものです。メシエ天体は、「Messier(メシエ)」の名前の頭文字、「M」を数字に付けて表します。
重力波
じゅうりょくは
アインシュタインが提唱した一般相対性理論によると、質量を持つ物体が存在するとその周りの空間がゆがみます。そして、物体が運動をするとそのゆがみが波となって伝わります。この波を重力波といいます。日本には国立天文台にTAMA300というレーザー干渉型の重力波検出装置がありますが、重力波の検出はきわめて難しく、まだ検出に成功していません(2004年時点)。
国立天文台
こくりつてんもんだい
国立天文台は日本における天文学研究の中心機関で、1888(明治21)年に創設されました。現在、東京都三鷹市にある三鷹キャンパス(写真)を本部として、ハワイ島のすばる望遠鏡をはじめ国内(岡山、岩手、長野など)にも観測センターを持ち、理論や観測による天体の研究と暦の計算のほか日本の時刻決定業務の一部も担っています。
流星群
りゅうせいぐん
流星群とは、たくさんの流星がある決まった時期に空のある一点(これを放射点といいます)から放射状に流れるように見える現象です。さまざまな流星群が毎年決まった時期に出現しています。流星群の元となるのは、彗星が撒き散らした細かい塵です。これらの塵は、彗星の軌道に沿ってチューブ状に分布します。その軌道が地球の軌道と交差し塵のチューブに地球が突入して流星群となります。
超新星爆発
ちょうしんせいばくはつ
超新星爆発とは、星がその一生の最期に起こす大きな爆発のことです。急激に明るさが増すために、まるで新しく星が生まれたかのように見えたためにこの名前がつきました。爆発のしくみや爆発する前の星の質量などによって、いくつかの種類に分けられています。超新星爆発は、ひとつの銀河の中で100年に1回起こるか起こらないか、といった非常にまれな現象です。
国際宇宙ステーション
こくさいうちゅうすてーしょん
宇宙で実験を行うための宇宙基地です。アメリカ、ロシア、日本、ヨーロッパ、カナダが協力し、2010年ごろの完成を目指して宇宙飛行士たちが建設作業を進めています。宇宙飛行士たちが住むための居住モジュールと、いくつかの実験室が作られます。3万枚もの太陽電池パネルがはられ、大きさはサッカーのフィールドと同じくらいの大きさになります。
ALMA
ALMA
ALMAとは『アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計』のことで、北米、ヨーロッパ、日本が協力してチリのアンデス山中に建設を進める次世代の大型電波天文台です。高性能な電波望遠鏡を80台結合することで、これまでの電波望遠鏡に比べて100倍細かいものまで高感度に観測することができます。(2004年時点)
H2Aロケット
H2Aろけっと
日本の技術で作った液体ロケットです。燃料の液体水素、酸化剤の液体酸素が別々のタンクに入っていて、エンジンの燃焼室で混ぜて燃やし、ガスをふき出して、その反動で飛びます。使い終わった燃料タンクは飛んでいる途中で切り離す2段式ロケットになっていて、最終的にはロケットの先頭に載せた人工衛星を周回軌道にのせます。
プラネタリウム
ぷらねたりうむ
丸いドーム天井に電球を使ってさまざまな星を映し出しその動きを再現できる機械とそれがある部屋をプラネタリウム(Planetarium)といいます。語源はPlanet(惑星)+arium(部屋・場所などを表す言葉)で、元々は天空での惑星の動きを再現するための装置でした。1923年にドイツのカール・ツァイス社の技師バウワースフェルトが開発しました。
スペクトル
すぺくとる
天体からやってくる電磁波・光を、プリズムやグレーティングなどの分散系で分解し、色の移り変わる順に並べたものをスペクトルといいます。スペクトルには虹のように色の続く「連続スペクトル」と、輝線・吸収線などの「線スペクトル」があります。スペクトルは、「表面温度」や「化学組成」によって異なるため、天体の温度や構成元素・分子の特定に使われています。
スペースシャトル
すぺーすしゃとる
アメリカ航空宇宙局(NASA)の開発した有人宇宙船です。宇宙へ出るときは外部燃料とブースターをつけて打ち上げますが、人の入っているオービターは飛行機のようなつばさをもち、宇宙を周回した後、地球へ戻ってきて、機体は再利用が可能です。1981年から運用が開始され、現在まで5機のスペースシャトルが作られ、合計110回以上もの飛行をしています。
分子雲
ぶんしうん
真空といわれる宇宙にも、ガスや塵が大量に漂っています。そのようなガスや塵が特に集まった部分を、分子雲と呼びます。水素分子が主成分ですが、一酸化炭素やメタノール、酸化ケイ素など複雑な分子もごく微量に含まれます。分子雲は一般にとても低温で、マイナス260度程度です。このような低温のガスや塵は光を出さないので、分子雲を観測するには電波を観測する必要があります。
ブラックホール
ぶらっくほーる
重い星がその進化の最終段階に大きな爆発を起こしたときに、自分自身の重力で押しつぶされてしまった天体をブラックホールといいます。ブラックホールは重力がとても強く、どんな物質も逃げだせず光さえも脱出できないとされています。ブラックホール自体を目で見ることは出来ませんが、天体の動きなどから近くにブラックホールがあると考えられている場所はすでに多く見つかっています。
微惑星
びわくせい
地球などの惑星のもととなった原始惑星系円盤に含まれる小さな塵は、お互いにぶつかり合いながら成長し、直径数kmの塊になります。これを微惑星と呼びます。この微惑星もさらに衝突・合体を繰り返し、水星や地球のような惑星が誕生したと考えられています。さらに大きく成長した微惑星の集合体は、大きな重力で周りのガスを大量に獲得し、木星のような巨大ガス惑星になります。
星座早見盤
せいざはやみばん
円盤を回転させて日付と時刻を合わせることにより、楕円形の窓の中にその日その時刻に見える星空を表示させることができる道具です。頭の上にかざして見上げて使うように作られているので、東西が逆になるように印刷されています。夜空を平面に描いているので、ゆがみが大きいという欠点はありますが、星座を見つけるときのよい手助けになります。
宇宙航空研究開発機構
うちゅうこうくうけんきゅうかいはつきこう
日本の宇宙開発機関の名前です。固体ロケットで小型の科学衛星などを打ち上げていた文部省宇宙科学研究所(ISAS)と、アメリカの技術を使った液体ロケットで大型の通信衛星などを打ち上げていた宇宙開発事業団(NASDA)と、航空宇宙輸送システムに関する技術を開発していた科学技術庁航空宇宙技術研究所(NAL)の3機関が合併して2003年10月に出来ました。
野辺山宇宙電波観測所
のべやまうちゅうでんぱかんそくじょ
長野県の八ヶ岳のふもとにある、国立天文台の電波観測所。波長が数mmの電波「ミリ波」を受信する電波望遠鏡としては世界最大の45m電波望遠鏡や、口径10mの電波望遠鏡を最大600mの範囲に配置し、巨大なひとつの電波望遠鏡として使う野辺山ミリ波干渉計などの観測装置があります。新しい星間分子の発見など、世界的に見てもすばらしい成果をあげています。
スペースデブリ
すぺーすでぶり
宇宙のゴミのことです。ロケットの残骸や使われなくなった人工衛星、それらの破片など、人為的な不要物が宇宙空間にたくさん浮かび、多くが地球周回軌道をまわっています。そのような不要物は非常に高速で動いているために、宇宙ステーションや現役で活躍する人工衛星へ予測不可能な衝突が心配され、宇宙開発の脅威となりつつあります。
プレアデス星団
ぷれあですせいだん
おうし座にある散開星団で、1769年にメシエカタログの45番に加えられたので「M45」と略称されます。日本では「すばる」と呼ばれています。属している星は120個ほどで肉眼でも6~7個見ることができるくらいにとても明るい星の集まりです。約6千万歳で星としては若く、表面温度は約1万5千度と超高温で青白く見えます。
オルバースのパラドックス
おるばーすのぱらどっくす
もし宇宙が無限に広いとしたら、そこに存在する恒星の数も無限のはずである。その一つ一つが光を発しているのだから、宇宙はとてつもない明るさになるはずである-----しかし現実的には明るくなく宇宙は暗い。これは「宇宙は無限に広い」という仮定が誤りで、宇宙が閉じていて、有限である一つの証拠となっている。
ドレーク方程式
どれーくほうていしき
宇宙人の存在確率を求めるための方程式。地球のような惑星系が形成する確率、生命が発生する確率、文明が発生する確率、文明の継続時間などを用いて算出する。ドレークの方程式そのものの科学的根拠は広く受け入れられているが、使うべき各パラメータの値にどれだけもっともらしい数値を使うかで、その解は全く異なる。
セファイド型変光星
せふぁいどがたへんこうせい
周期的に明るさを変える変光星の中で、ケフェウス座デルタ星のような性質をもっているものをセファイド型変光星と言います。この星には、明るさの変化(変光)のリズムが同じものどうしは、その本来の明るさも同じという特徴があります。そのような星どうしなら近くにあるものより遠くにあるものの方が暗く見えるという理屈で、その明るさの比較から銀河までの距離を測定します。
ガンマ線バースト
がんませんばーすと
数秒~数十秒という短い間に、宇宙のある一点から莫大な量のガンマ線が降り注いでくる現象をガンマ線バーストといいます。宇宙の遠いところで起きる巨大な爆発現象で、原因として超新星の爆発やブラックホールの合体などが考えられていますが、詳しいことはまだよく分かっていません。よくGRB(Gamma Ray Burstの頭文字をとっている)と略されます。
原始惑星系円盤
げんしわくせいけいえんばん
地球や木星のような惑星は、太陽が生まれたころに太陽の周りを回っていた原始惑星系円盤というガスとチリの集まりから生まれたと考えられています。このような原始惑星系円盤は、ハッブル宇宙望遠鏡やすばる望遠鏡、野辺山45m電波望遠鏡などでよく観測されています。原始惑星系円盤にどれくらいのガスとチリが存在・分布しているかを知ることで生まれる惑星系が分かります。
ダークエネルギー
だーくえねるぎー
近年、遠方超新星の観測によって宇宙が加速膨張していることがわかってきました。この加速をもたらしているのが、ダークエネルギーと呼ばれる正体不明のエネルギーです。このダークエネルギーは、超新星の観測によれば宇宙のエネルギーの7割を占めていることがわかっています。その正体に関しては、現在世界各地で研究が進められています。
小惑星探査機はやぶさ
しょうわくせいたんさきはやぶさ
日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)・宇宙科学研究本部(ISAS:旧文部科学省宇宙科学研究所)が打ち上げた探査機。2003年5月に鹿児島県内之浦で打ち上げられ、2005年10月ごろ小惑星ITOKAWAに到着する予定。世界で初めて小惑星物質のサンプルリターンとイオンエンジンによる推進を実施する予定。(2004年時点)
重力レンズ効果
じゅうりょくれんずこうか
アインシュタインの一般相対性理論によると、物質が存在すればその周りの空間がゆがみます。そのゆがみによって光も曲げられることで、本来なら見られない天体が地球から見えたり、同じ天体が複数見えたりします。これが重力レンズ効果です。重力レンズ効果によって、遠くの銀河がリング状に見えているようすが写しだされています。
ALH84001
ALH84001
ALH84001とは、1984年に南極のアランヒルズというところで見つかった隕石の名前です。この隕石は、はるばる火星から飛んできたものであると考えられています。1996年にNASAの研究チームが、この隕石から生命の痕跡が発見された、と発表して大騒ぎになりましたが、その後の実験や研究などによって疑問が投げかけられ、現在も決着はついていません。
M5型ロケット
みゅーふぁいぶろけっと
日本の技術で作った固体2段式ロケットで、小型の科学衛星の打ち上げに使われています。合成ゴムやプラスチックで固めた推進剤を燃やして高温のガスを出し、その反動で飛ぶ仕組みになっています。1997年から運用されており、大きさは固体ロケットの中で最大で、長さ30.7m、重さ139tです。鹿児島県の内之浦宇宙空間観測所から打ち上げられます。
ラグランジュポイント
らぐらんじゅぽいんと
古典的力学では同時に3体以上の運動を記述することは出来ないが、3体のうち1体の及ぼす重力がほかの2体に影響を与えないと仮定すると、3体の運動の様子を解析的に記述することが出来る。このときの小さな1体を人工衛星、残りの2つを地球と月とすると、地球の周辺の5点に人工衛星がほぼ静止していられる、重力的な安定点が発生する。ガンダムファンにはおなじみ。
アンドロメダ銀河
あんどろめだぎんが
ギリシャ神話のアンドロメダ姫で有名なアンドロメダ座にある渦巻き銀河です。31番目のメシエ天体なので「M31」とも呼ばれています。数千億個の星が集まっている巨大な銀河です。地球から約230万光年の距離にあり、直径は約10万光年です。満月を約5個並べた大きさで、条件が良ければボンヤリとしたその姿を肉眼でも確認することができます。
Ⅰa型超新星
いちえーがたちょうしんせい
超新星爆発は星の一生の最期に起きる大爆発ですが、その中でもIa型超新星と呼ばれる超新星があります。Ia型超新星の特徴は、どの超新星もほぼ一定の明るさであり、かつ非常に明るいことです。そのため、遠方の銀河に出現したIa型超新星の見かけの明るさを観測し、本当の明るさとの比較によって距離を正確に求めるという研究が行われています。Ia型超新星は宇宙の灯台なのです。
テラフォーミング
てらふぉーみんぐ
惑星地球化計画のことです。人類の未来の生存拠点として、宇宙空間も考えられますが、地球とは違う環境で人類が生存できるのかはわかっていません。そこで、太陽系内にある地球型惑星、および巨大衛星を地球のような環境にしようという考え方です。
電波天文学
でんぱてんもんがく
宇宙からは、目に見える光だけではなく赤外線、エックス線、電波もやってきます。特に、温度が極端に低い分子雲のようなガスは光を出すことができませんが、電波は放出しています。この電波を、電波望遠鏡によって詳細に観測することで、星の卵ともいえる低温ガスの性質を知ることができます。ブラックホールのまわりをを回るガス円盤や太陽から放射される電波も観測されています。
スローン・デジタル・スカイ・サーベイ
すろーん・でじたる・すかい・さーべい
これまでで最大の宇宙地図を作ろうとする計画です。アメリカ・アパッチポイント天文台の望遠鏡を使って、1億個以上の天体の距離と明るさ、100万個の銀河までの距離、非常に遠方にあるクェーサーと呼ばれる天体10万個の距離を測定し、この宇宙がどのような構造をしているのかをこれまでにない規模で調査します。この研究は日本人天文学者も含む国際協力の下で進められています。
ハッブル宇宙望遠鏡
はっぶるうちゅうぼうえんきょう
1990年にNASAによって打ち上げられた宇宙望遠鏡。宇宙が膨張していることを観測的に発見したエドウィン・ハッブルの名が冠されている。口径2.4mと地上大望遠鏡に比べると小さいが、空気の揺らぎのない600km上空の軌道上での観測により、非常にシャープな天体画像を取得することが可能。後継機としてジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が計画されている。
タイタン
たいたん
土星最大の衛星で、1655年にホイヘンスによって発見されました。窒素を主成分とする分厚い大気に覆われており、表面温度は低いものの、その表面は原始地球に環境が似ているのではと推測されてきました。2005年、土星探査機カッシーニから切り離された探査機ホイヘンスはタイタンへの軟着陸に成功しました。
ホットジュピター
ほっと・じゅぴたー
太陽系外の惑星のなかで、木星ほどの大質量をもつガス惑星で、主星に非常に近い軌道を、公転周期数日という高速で回っている惑星のことをいいます。主星に非常に近いところを公転している影響で、表面が非常に熱く煮えたぎっているためにこのように呼ばれています。
エキセントリック・プラネット
えきせんとりっく・ぷらねっと
「エキセントリック」とは楕円という意味で、太陽系外の惑星の中で非常につぶれた楕円軌道をもつ惑星のことをいいます(太陽系の惑星はほとんどが円に近い軌道を回っています)。軌道がつぶれた楕円形をしているということは、主星に近づくときと遠ざかるときでは主星との距離が大きく異なり、主星から受けるエネルギーの量にも大きな差が生じるということです。
恒星
こうせい
夜空に輝いて見えている「星」は、正式には恒星と言います。恒星は、水素やヘリウムのガスから出来ていて、自ら光を出して輝いています。そのエネルギー源は、4個の水素が融合してヘリウムに変化する「核融合」反応で、水素爆弾と同じ原理です。青白いや赤いといった恒星の色の違いはその表面温度の違いによるもので、青白い星は赤い星よりも高温です。
フレア
ふれあ
太陽表面の一部分が突然明るく輝く、一種の爆発現象をフレアと言います。これが発生すると非常に強力な放射線が放出されますが、これが地球に飛んでくるとオーロラの発生や人工衛星への悪影響、通信障害などを引き起こします。フレアは、大きな黒点の近くで発生することが多く、黒点から出ている磁力線がつなぎ変わるときに瞬発的に莫大なエネルギーを発散する現象です。
白色矮星
はくしょくわいせい
重さが太陽の半分から8倍までの範囲の星では、寿命を終えた後に星の芯が残ります。これが白色矮星(はくしょくわいせい)です。これは、いわば「星の燃えかす」で、余熱で白い光を放っています。主成分はヘリウムや炭素&酸素で、重さの割りに大きさが小さいため、内部は1立法センチメートル当たり1.4トンというすさまじい密度です。
エックス線天文学
えっくすせんてんもんがく
エックス線と言えばレントゲン検査でおなじみですが、そのエックス線を出している天体を観測し研究する天文学の分野が「エックス線天文学」です。宇宙には、中性子星やブラックホール・クエーサーなどエックス線を出す天体が多くあります。
クエーサー
くえーさー
クエーサーは、非常に活発かつ巨大なブラックホールを中心に持った明るい銀河と考えられています。非常に遠くにあるために、銀河の明るい中心部分だけが星のように見えています。1960年初頭に発見され、最初Quasi-stellar-Object(見かけが星のような天体)と呼ばれていましたが、後にこれを略してQuasar(クエーサー)となりました。
宵の明星
よいのみょうじょう
「宵の明星(よいのみょうじょう)」とは、日が暮れてまだ間もないころ(宵)に西の空に明るく輝いて見える金星の事を指します。それに対して、明け方に東の空に明るく輝いて見える金星を「明けの明星(あけのみょうじょう)」といいます。金星はとても明るいので、夕方のうす暗い空でも一番はじめに見えたり、明け方の明るくなってきた空でも一番最後まで見えたりします。
エッジワース・カイパーベルト天体
えっじわーす・かいぱーべるとてんたい
1951年に二人の天文学者、アイルランドのエッジワースとアメリカのカイパーが、めい王星の軌道の外側に短周期彗星の”巣”とされるベルト状の領域があると予測しました。その領域を「エッジワース・カイパーベルト」と名づけ、この領域に属する天体を「エッジワース・カイパーベルト天体」と名づけました。
変光星
へんこうせい
時間とともに明るさが変わる星のことです。変化が規則的なものもあれば不規則なものもあり、突発的に明るくなるものもあります。また周期も数分から数十年と様々です。代表的なタイプとして、脈動型と食連星の二つがあります。脈動型は自身が膨らんだり縮んだりする星で、約300日で2等から10等まで変化するくじら座のミラが有名です。
光害
ひかりがい
人間が使う照明により、夜に起こる様々な害のことです。特に天体観測に与える影響は深刻で、今や街の近くでは天の川が全く見えないのはみなさんのご存知の通りです。他にも野生生物への悪影響などがあり立派な公害問題と言えます。国内では岡山県の旧美星町などが光害防止条例を制定しましたが、まだまだ対応が遅れています。
等級
とうきゅう
星の明るさを表すスケールです。古代ギリシャの天文学者が一番明るい星を1等、肉眼で見える一番暗い星を6等としたのがはじまりですが、現在では1等が6等のちょうど100倍の明るさとなるよう決められています(つまり1等の差は約2.5倍の明るさの違い)。またこと座のベガの見かけの明るさを0等として基準にとります。
降着円盤
こうちゃくえんばん
地上で物を落とすと、落下距離が大きいほど、また物が重いほど大きな衝撃が生まれます。このように物質が落下するときに解放されるのが重力エネルギーで、ガスが重い天体に落下するときに大量に生み出されます。その際ガスは回転しながら落下するので、円盤を形成しますが、これが「降着円盤」です。
WMAP
WMAP
WMAP(ダブリューマップ)は、宇宙マイクロ波背景放射の様子を精密に測定する天文衛星で、2001年6月に打ち上げられました。過去の観測で、背景放射から調べた宇宙初期の温度分布にわずかなムラがあることがわかったため、この衛星によるより精密な測定が望まれていました。この観測から、宇宙年齢が137億年程度だと判明した事は有名です。
デルタロケット
でるたろけっと
デルタロケットは、アメリカの主力中型ロケットです。1960年に1号機が初飛行してから、改良を重ねて、これまでに311機が打ち上げられています。現在使われているデルタⅡ型(写真)は、全長38.4mの3段式ロケットで、高度300kmの低軌道に5.1トンの人工衛星を運べます。カーナビで使うGPS衛星はこのロケットで打ち上げられました。
中性子星
ちゅうせいしせい
重さが太陽の8倍から数十倍までの星は、寿命を終える時に「超新星爆発」を起こしてばらばらに吹き飛び、その跡に密度の高い星の芯が残ります。これが中性子星です。白色矮星と違うのは、その主成分が「中性子」という素粒子であることで、1立方センチメートル当たりの重さは5億トンもあります。このような星ができるのは、中心核が超新星爆発のときに急激に押しつぶされるためです。
岡山天体物理観測所
おかやまてんたいぶつりかんそくじょ
岡山天体物理観測所は、岡山県鴨方町にある国立天文台の観測施設です。1960(昭和35)年に開所し、光による天体観測で国内の拠点の役割を担っています。主力装置は口径188cm反射式望遠鏡で、最近まで日本一の大きさを誇っていました。この望遠鏡で、1966年にはさそり座のX線星を世界に先駆けて発見し、2003年には太陽系外の惑星を日本で初めて見つけました。
主系列星
しゅけいれっせい
星にも人間と同じように、生まれてから死ぬまでの一生があります。その間には、星として安定した活動をする時期があり、その段階にある星を主系列星(しゅけいれつせい)と言います。人間でいえば成人から壮年期までに相当します。現在の太陽(写真)はこの段階にあり、常に一定の明るさで輝いています。主系列星でいられる期間は、星によって異なり重い星ほど短くなります。
宇宙マイクロ波背景放射
うちゅうまいくろははいけいほうしゃ
宇宙には電波を発する天体が多くありますが、これとは関係なく宇宙のあらゆる方向からほぼ一定の弱い電波(マイクロ波)が出ています。この電波が「宇宙マイクロ波背景放射」です。これはビックバン理論が示す「熱い火の玉宇宙」のなごりで、当時の光が宇宙の膨張にともなってその波長が伸び、現在では電波として観測されています。写真は、WMAP衛星による観測結果です。
ヘルツシュプラングラッセル図
へるつしゅぷらんぐ・らっせるず
多くの星について、明るさと表面温度(星の色)を調べて描くグラフです。この長い名前は、図を初めて作った2人の天文学者にちなんでいて、普通は略してHR図と呼びます。この図を描くと、グラフの点の位置からその星の状態がわかるようになっています。例えば、安定した活動をしている星は左上から右下へと伸びる直線上に位置し、死を迎えつつある星は図の右上側に集中します。
オリュンポス12神
おりゅんぽす12しん
ギリシャ神話で、ギリシャ北部にあるギリシャ一高い山、オリンポス山の山頂に移住すると伝えられる十二の神々のことです。全能の神ゼウス、その妻で婚姻の女神ヘラ、戦争と知恵の女神アテナ、海の神ポセイドン、狩猟と月の女神アルテミス、芸術と太陽の神アポロンなど、12の神々のことを一般的に指します。
ゼウス
ぜうす
オリュンポス十二神のうちの一人。ギリシャ神話において一番偉い神ではあるものの美人好きで浮気性で超気まぐれなゼウスはいろんなものに変身して美人を口説いていました。例えば、夏の星空に輝く白鳥座は彼がレダと言う女性に近づくため変身した姿であり、また同じく冬を代表する星座の牡牛座はエウロパと言う女性を連れ去るために変身した姿そのものなのです。
ダークマター
だーくまたー
物質としてそこに存在し重力をおよぼしているが、現在の観測技術では見ることができず(Dark)、そのため正体が不明(Dark)な物質(Matter)をダークマター(Darkmatter)といいます。この考えは、銀河の質量についての研究から生まれました。
褐色矮星
かっしょくわいせい
星が誕生するときに集まった水素やヘリウムガスの量が足りず、恒星として輝くことができなかった天体を褐色矮星(かっしょくわいせい)といいます。木星のような「ガス惑星」よりも大きいのですが、「星」としては小さすぎ、表面の温度が低いために褐色に見えるだろうと言う予測からこう呼ばれます。暗くて見つけにくいため、実際の発見は1990年代になってからです。
ハッブルディープフィールド
はっぶるでぃーぷふぃーるど
ハッブル宇宙望遠鏡の能力を限界まで駆使して、撮影できる最も遠くの暗い天体を写し出した画像が、このハッブル・ディープ・フィールドです。銀河系内の星が少ないおおぐま座の方向を撮影したもので、4本の角が出ている2つの星以外はすべて遠くの銀河です。写っている銀河には、宇宙誕生から10億年後くらいにできたものもあり、宇宙の進化を研究する上で重要な手がかりです。
アインシュタイン
あいんしゅたいん
1879年ドイツに生まれ、幼い頃から自然の物理現象に興味を抱き続け、1905年には特殊相対性理論をはじめとするの3つの重要な論文を発表し今では奇跡の年と言われています。1916年には特殊相対性理論に重力も取り入れた一般相対性理論を発表しました。1922年にはノーベル賞を受賞し誰もが認める大物理学者となりました。
気象衛星ひまわり
きしょうえいせいひまわり
「ひまわり」は日本の気象衛星「GMS」シリーズの愛称です。1978年に初代「ひまわり」が運用を開始して以来、現在までに5機のひまわりが活躍してきました。雲の画像や水蒸気の画像など様々なデータを収集し、天気予報に役立てることで、広く国民に親しまれています。
NASA
NASA
アメリカの宇宙機関で、航空技術研究や宇宙開発、宇宙科学研究などを担っています。NASAは「National Aeronautics and Space Administration」の略で、日本では「アメリカ航空宇宙局」と訳されています。映画やテレビドラマなどにもたびたび登場することから、日本人にも馴染み深い機関です。
火星大接近
かせいだいせっきん
地球のおとなりの惑星である火星は、およそ2年2ヶ月ごとに地球に近づきます。タイミングによってその距離が異なり、夏に接近すると大接近で非常に近く、冬に接近すると小接近となりそれほど近くなりません。2003年8月27日は大接近の中でも特に近い「超大接近」となり、各種メディアでも紹介されたことで日本中が火星フィーバーに沸きかえりました。
ディープインパクト
でぃーぷいんぱくと
「ディープインパクト」と言っても、映画のタイトルや競馬のお馬さんの名前ではなく、NASAが打ち上げた探査機の名称です。彗星の核に弾丸を撃ち込んで生じた破片やクレーターなどから、彗星内部の構造などを知ろうというもので、なんともアメリカらしい大胆な彗星破壊ミッションです。
有人宇宙飛行
ゆうじんうちゅうひこう
一般的に、人を乗せたロケットなどが地上100km以遠の大気圏外を飛行することを言います。ソ連、アメリカに継いで2003年には中国が、さらに2004年には米の民間宇宙機「スペースシップ・ワン」が民間機として初めて、有人宇宙飛行を成功させています。日本の宇宙機関は有人宇宙飛行に対しては消極的な態度を取っています。
宇宙旅行
うちゅうりょこう
宇宙旅行はすでに現実のものとなっていて、何人かの民間人が宇宙へと旅立っています。日本でもおなじみの英VirginグループのVirgin Galactic社、米Space Adventure社(日本支社は旧NTTトラベル)など民間の動きも活発になっています。
4次元デジタル宇宙プロジェクト
4じげんでじたるうちゅうぷろじぇくと
4次元デジタル宇宙プロジェクト(4D2U PROJECT)とは、宇宙の最新の観測データを立体映像にして投影する4次元デジタル宇宙シアターを製作するプロジェクトのことです。特殊な眼鏡をかけることでダイナミックな立体宇宙を楽しむことができ、東京・国立天文台で試験的に一般公開されています。
シューメーカーレビー第9彗星
しゅーめーかーれびーだい9すいせい
シューメーカー・レビー第9彗星(SL9)は、1994年夏に木星へ衝突した彗星です。シューメーカー夫妻とレビー氏によって1993年に発見されたために、このような名前がついています。これだけ大きな天体の衝突は観測史上はじめてのことで、世界中の望遠鏡が木星に向けられました。96年の百武彗星、97年のヘールボップ彗星の彗星ブームへと続く先駆けとなるイベントでした。
ビッグバン
びっぐばん
わたしたちが生きているこの宇宙は、「ビッグバン」と呼ばれる大爆発によって誕生したと考えられています。さまざまな観測によって宇宙が膨張していることが確かめられていますが、それを逆にたどれば、昔の宇宙は熱い火の玉であったと考えることが出来ます。ビッグバン理論は、このような熱い火の玉から宇宙が始まったとするものです。
すばる望遠鏡
すばるぼうえんきょう
すばる望遠鏡は、国立天文台が運営している大型の反射式望遠鏡です。地上で最も天体観測に適した場所であるハワイ島マウナケア山頂に設置されています。星の光を集める鏡の直径は8.2mあり、一枚ガラスの鏡としては世界最大を誇ります。遠くの暗い星を撮影する能力に優れていて、これまでに遠方の銀河の観測や惑星が誕生しつつある星の撮影などでめざましい成果を挙げています。
なゆた望遠鏡
なゆたぼうえんきょう
なゆた望遠鏡は、兵庫県立西はりま天文台に建設された、国内最大口径を持つ大型望遠鏡です。一般公開される望遠鏡としては世界最大で、2004年11月から一般公開が始まっています。可視光(ふつう目に見える光)だけではなく近赤外線領域(可視光よりも波長が長い電磁波)での観測もでき、研究利用にも期待が高まってます。