五色百人一首 桃札

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五色百人一首の桃札20枚分です。一文が結構長いです。

用語一覧(20件)

001

秋の田の かりほの庵の苫をあらみ わが衣手は露にぬれつつ

あきのたのかりほのいほのとまをあらみわがころもではつゆにぬれつつ

002

有馬山 猪名のささ原風吹けば いでそよ人を忘れやはする

ありまやまいなのささはらかぜふけばいでそよひとをわすれやはする

003

恨みわび ほさぬ袖だにあるものを 恋にくちなむ名こそ惜しけれ

うらみわびほさぬそでだにあるものをこひにくちなむなこそをしけれ

004

音に聞く 高師の浜のあだ波は かけじや袖のぬれもこそすれ

おとにきくたかしのはまのあだなみはかけじやそでのぬれもこそすれ

005

かくとだに えやはいぶきのさしも草 さしも知らじな燃ゆる思ひを

かくとだにえやはいぶきのさしもぐささしもしらじなもゆるおもひを

006

風をいたみ 岩打つ波のおのれのみ くだけてものを思ふころかな

かぜをいたみいわうつなみのおのれのみくだけてものをおもふころかな

007

来ぬ人を まつほの浦の夕なぎに 焼くや藻塩の身もこがれつつ

こぬひとをまつほのうらのゆうなぎにやくやもしほのみもこがれつつ

008

忍ぶれど 色に出でにけりわが恋は ものや思ふと人の問ふまで

しのぶれどいろにいでりけりわがこひはものやおもふとひとのとふまで

009

高砂の をのへの桜咲きにけり と山のかすみ立たずもあらなむ

たかさごのをのへのさくらさきにけりとやまのかすみたたずもあらなむ

010

田子の浦に うち出でて見れば白妙の 富士の高嶺に雪は降りつつ

たごのうらにうちひでてみればしろたへのふじのたかねにゆきはふりつつ

\(^o^)/

011

立ち別れ いなばの山の峰に生ふる まつとし聞かば今帰り来む

たちわかれいなばのやまのみねにおふるまつとしきかばいまかへりこむ

012

誰をかも 知る人にせむ高砂の 松も昔の友ならなくに

たれをかもしるひとにせむたかさごのまつもむかしのともならなくに

013

筑波嶺の 峰より落つるみなの川 恋ぞ積もりて淵となりぬる

つくばねのみねよりおつるみなのがはこひぞつもりてふちとなりぬる

014

ながからむ 心も知らず黒髪の 乱れてけさはものをこそ思へ

ながからむこころもしらずくろかみのみだれてけさはものをこそおもへ

015

ながらへば またこのごろやしのばれむ 憂しと見し世ぞ今は恋しき

ながらへばまたこのごろやしのばれむうしとみしよぞいまはこひしき

016

なげけとて 月やはものを思はする かこち顔なるわが涙かな

なげけとてつきやはものをおもはするかこちがほなるわがなみだかな

017

吹くからに 秋の草木のしをるれば むべ山風を嵐といふらむ

ふくからにあきのくさきのしをるればむべやまかぜをあらしといふらむ

018

もろともに あはれと思へ山桜 花よりほかに知る人もなし

もろともにあはれとおもへやまざくらはなよりほかにしるひともなし

019

山里は 冬ぞ寂しさまさりける 人目も草もかれぬと思へば

やまざとはふゆぞさびしさまさりけるひとめもくさもかれぬとおもへば

020

世の中よ 道こそなけれ思ひ入る 山の奥にも鹿ぞ鳴くなる

よのなかよみちこそなけれおもひいるやまのおくにもしかぞなくなる

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